長台寺

長台寺

[出雲三十三番観音霊場]

長台寺イメージ

今から去ること1300年の昔、行基菩薩の草創と伝えられ、本尊は千手千眼観自在菩薩、出雲札所二十番の霊場として、永い間地方信仰の中心、伯太の誇る文化財である。
さて長台寺は白鳳九年大洪水のため伽藍すべて流失したところ、清瀬の土民、弥平太、という老人が本尊観音大士の霊夢を感得し、時の住職貞円と志を同じくし海域の波底を探り、網を以って尊像を引揚げ、それまで坊床(現在地より500米奥)に在った本堂を現在地に建てたものである。その後天平年中聖武天皇の勅願に依って伽藍、僧坊、三重塔(その礎石は現存)等隆盛を誇ったと伝える天台宗の古刹である。
しかるに戦国時代の兵火に逢い建物一切灰盡に帰したのである。尊像は幸い兵火を免れ霊験をを示された。隆って徳川時代享保二年(1717)母里藩主松平直員公の信願浅からず、復旧工事成り、爾来母里藩の祈願所となり寺領五十石を受領、元治元年住職中正の代、日光輪王寺の直末寺となるや、死罪の人長台寺境内にかけこんで罪を免れた程の権威を持った寺であった。
天保十二年札打ち宿で母里の町勢を建て直そうとして、長台寺の観音様を五年間母里に遷座したこともある。
かくして現在まで「安田の長台寺さん」として観音様の不思議な御利益を受けた人々あとを絶たず、病気平癒、縁談、厄除け、子授、交通安全等の祈祷寺である。
 

<ガイド>
●宗 旨/天台宗
●ご本尊/千手観音
●名 所/緑の村上の台公園 鷹入の滝

 

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当社提供の案内看板を矢印に従い300メートルほど進むと立派な仁王門が見えてきます。

 

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参道から山門まで、山門から本堂までの佇まいが中世を偲ばせます。

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                  長台寺と要害山の案内看板

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                  本堂の左手にある阿弥陀堂

御詠歌

わかなつむ このさとひとに てらとえば ながきうてなに たまのとのうち

アクセス

島根県安来市伯太町安田関354TEL0854-37-0719